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日産 ゴーン会長逮捕で今後の独立性は?経営のカギはルノー筆頭株主・仏政府(THE PAGE)

(公開: 2018年11月24日)

[ 元の記事 ]
出典元: カルロス・ゴーン会長( 2018年10月資料写真 写真:ロイター/アフロ)

日産自動車のカルロス・ゴーン会長が11月19日、金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。投資家に対して自らの報酬を過少に報告していた疑いが持たれています。日産は今後どうなるのでしょうか。

【動画】日産が記者会見 「ゴーン会長逮捕」報道

 日産は1999年に経営危機に陥り、フランスの大手自動車メーカーであるルノーに救済されました。ルノーから日産のトップとして派遣されたのが、当時ルノー副社長だったカルロス・ゴーン氏です。ゴーン氏は徹底的なコストカットを行うなどトップダウン経営を実施し、日産は完全復活を果たしました。ゴーン氏はその後、ルノーのトップも兼務するようになり、ルノー・日産グループを率いる大物経営者として自動車業界に君臨してきました。

 日産は事実上、ルノーの傘下にありますが、日本での上場を維持するなど、見かけ上は一定の独立性を保つ形になっています。これはルノー側が日本の国民感情に一定の配慮を示してきた結果ですが、こうした微妙な経営体制はゴーン氏個人にとってもメリットがありました。

 ルノーの筆頭株主はフランス政府ですから、本来、ルノーの経営者はフランス政府の意向に沿って動く必要があります。しかしグループ内に日産という日本の上場企業を持つことで、フランス政府からも一定の距離を保つことができました。ゴーン氏が優秀な経営者であったのは事実ですが、これほど長期にわたってルノー・日産グループのトップに君臨できたことには、こうした背景があると考えられます。

 フランスでは日本と同様、上場企業の経営者が過剰な報酬をもらうことは社会的に許容されていません。ゴーン氏はルノー本体からの報酬を抑制する代わりに、日産から多額の報酬を受け取ることで、自身の報酬総額を引き上げてきました。今回、逮捕された容疑は報酬の過少報告ですから、日産とルノーの微妙な関係もゴーン氏の報酬問題に影響しているでしょう。

 日産では今回の事件を受けて、日産の会長と代表取締役の解任を取締役会に提案する方針を明らかにしました。ゴーン氏が解任された場合、最終的に日産の経営についてカギを握るのはルノーの筆頭株主であるフランス政府ということになります。 

 マクロン大統領は日産とルノーの統合を強く望んでおり、当初は消極的だったゴーン氏も統合に傾きつつあったとされています。日産が独立を維持できるのか、ルノーに統合されるのか、最終的な経営体制がハッキリするまでは、市場の動揺が続くでしょう。

(The Capital Tribune Japan)