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産業革新投資機構、民間出身の取締役が全員辞任。国策ファンドで一体何が起こっているの?(THE PAGE)

(公開: 2018年12月24日)

[ 元の記事 ]
出典元: [画像] 辞任表明会見を行った産業革新投資機構の田中正明社長

「日本の産業競争力の強化と産業育成に寄与する」という壮大な目標を掲げて発足した官民ファンド「産業革新投資機構」において、民間出身の取締役が全員、辞任するという前代未聞の事態が発生しました。国民の税金を投入した国策ファンドで一体何が起こっているのでしょうか。

 政府は2009年、先端技術を使った新産業の創出を目的に産業革新機構というファンドを設立しました。「官民ファンド」と銘打っていますが、政府が出資する事実上の国営ファンドと考えてよいでしょう。当初は成長力の高い有望企業に投資する計画でしたが、日本国内にそうした事業はあまり見当たらないというのが現実です。民間の投資ファンドが目を皿のようにして有望企業を探しているにもかかわらず、有益な投資案件がない状況ですから、国営ファンドが取り組んだからといって状況が変わるわけではありません。

 結果的に同機構が積極的に投資したのは、ジャパンディスプレイやルネサスエレクトロニクスといった企業で、同ファンドは、当初の目的とは異なり、経営が傾いた大企業を救済する役割を果たすようになってしまいました。

 本来の趣旨とは異なるという批判が一部から出てきたことから、同ファンドを所管する経済産業省は同機構を大幅に改組し、あらたに産業革新投資機構を設立。本格的な投資を実現するため、民間から高い報酬で経営陣を招聘するという方針を打ち出しました。こうした呼びかけに対して集まってきたのが、今回、辞任を表明した経営陣ということになります。