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公務員、定年延長で60歳以降の給与はそれ以前の7割に?民間企業への影響は(THE PAGE)

(公開: 2019年01月21日)




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出典元: ペイレスイメージズ/アフロ

国家公務員の定年を60歳から65歳に延長するための法案において、60歳以上の給与水準をそれ以前の7割程度とする形で調整が進められていることが明らかとなりました。政府は定年を延長し、実質的に生涯労働を可能にする方向に舵を切っていますが、高齢者の処遇をどうするのかが最大の懸念材料となっていました。公務員の給与水準が固まれば、民間企業における処遇にもひとつの方向性が見えてくる可能性があります。

 現在、国家公務員の定年は60歳となっていますが、年金の支給開始は65歳となっています。このため60歳を超えた公務員については、無収入期間が発生しないよう、再任用制度というものが用意されています。現在、検討されているのは、再任用制度をなくし、定年を65歳まで延長するというものです。定年が延長されると総人件費が増加しますから、これを抑制するためには60歳以上の公務員の給与を引き下げる必要が出てきます。具体的には60歳未満の給料の7割程度を想定し、60未満についても賃金の上昇カーブを抑制する措置を検討します。60歳以上を7割にするというのは経過措置と位置付け、最終的には50代から給与水準がなだらかに下がる形が想定されているようです。

 あくまで現時点では検討中ということですが、もしこの法律が成立した場合、民間企業の定年延長にも大きな影響を与える可能性が高いでしょう。

 民間の場合、公務員のように税金が給料の原資ではありませんから、環境ははるかに過酷です。60歳未満の給料の7割に抑えるという数字は、人事院が民間の事例を調査した結果にもとづいているとのことですが、この条件に耐えられるのは大企業だけと考えられます。それ以外の企業の場合、60歳以上の給料を60歳未満の5~6割程度に抑えないと総人件費の抑制は図れないでしょう。政府の生涯労働政策によって、雇用は確保されることになりそうですが、一定の年齢を超えると、その後は年齢が上がるにしたがって収入が減ってくるという話ですから、多くの人にとっては、少々厳しい未来といってよいかもしれません。

 このほか、60歳以上の職員については短時間勤務にすることや、60歳を超えた場合には、原則として管理職から外す措置なども併せて検討されています。民間企業においても、社員が一定年齢に達した段階で、有力なポストについていない場合、管理職から外すという、いわゆる役職定年の導入が急ピッチで進んでいます。出世した一部の社員以外は、管理職から外れるというのは、今後の企業社会では当たり前のことになりそうです。

(The Capital Tribune Japan)