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アグネス論争から30年 政府が支援を検討する「子連れ出勤」は定着するのか(THE PAGE)

(公開: 2019年01月25日)

[ 元の記事 ]
出典元: 写真:アフロ

子供と一緒に仕事をする、いわゆる「子連れ出勤」の支援について政府が検討を始めています。子連れ出勤ができるようになれば、子供を持つ親にとっては朗報かもしれませんが、企業の負担は大きくなります。また、子育て支援策としてはもっとも重要な保育施設の拡充など、他にやるべきことがあるという意見も出ているようです。

 子供を持つ親の負担を軽減する子連れ出勤の是非については、今から30年前、タレントのアグネス・チャンさんが子連れでスタジオに現れたことをきっかけに一大論争となったことがありましたが、30年が経過した今、子連れ出勤は定着するのでしょうか。

 宮腰光寛少子化対策担当相は1月15日、茨城県つくば市にある授乳服メーカー「モーハウス」を訪ね、子連れ出勤の様子などを視察しました。同社は、社長が自分の子供を会社に連れて出勤したことをきっかけに子連れ出勤を推奨するようになり、現在では12人の従業員が子連れ出勤をしているそうです。

 宮腰氏も「全国に広めていけたら」と発言しており、政府も自治体向けの交付金における重点課題として、支援を充実させたい意向です。

 子供を持つ親にとっては、会社が子連れ出勤可能ということになれば、小さい子供をどうするのかという課題について選択肢が増えることになりますから、もしこの制度が普及すれば朗報といってよいでしょう。一方で、企業の負担増加を懸念する声や、保育施設の拡充などを先にやるべきとの意見もあるようです。

 職場に子供を連れてくることの是非については、今から30年ほど前、国論を二分する大きな騒動がありました。タレントのアグネス・チャンさんの行動をきっかけとした、いわゆる「アグネス論争」です。当時のチャンさんは、あまりにも収録が忙しく、子連れでスタジオに来ていましたが、これをマスコミが報じたところ、作家の林真理子氏らが激しく批判。子連れ出勤の是非をめぐって日本中が一大論争となりました。

 当時は、企業が社内に保育施設を設置するケースはほとんどありませんでしたが、現在では企業が社内保育所を持つのは、それほど珍しいことではありません。しかしながら、本格的に子連れ出勤を許可した場合、周囲の対応も含めて、負荷が大きくなるのは事実です。この制度をスムーズに普及させるためには、この問題をどう解決するのか、ある程度、社会的なコンセンサスを得る必要があるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)