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携帯電話料金引き下げ法案を閣議決定 これで本当に料金は下がるのか?(THE PAGE)

(公開: 2019年03月15日)

[ 元の記事 ]
出典元: 写真:アフロ

政府は携帯電話料金の値下げを促す法律の改正案を閣議決定しました。端末の購入と通信の分離を進めることで、料金を引き下げようという内容ですが、本当にこの法律で料金が下がるのかは何ともいえません。

 この問題の発端となったのは、2015年に安倍首相が「携帯料金等の家計負担の軽減は大きな課題である。その方策等についてしっかり検討を進めてもらいたい」と発言したことです。これを受けて総務省が携帯電話料金の引き下げについて検討を行いましたが議論は迷走し、結局、値下げは実現しませんでした。しかし、2018年になって菅官房長官が「携帯電話料金は4割程度下げる余地がある」と発言し、再び値下げに関する議論がスタートしました。

 諸外国と比較すると日本の携帯電話料金は特別に高いというわけではありません。通話70分・メール155通・データ通信量5Gバイトの月額料金を比較した総務省の調査では、東京が月額3760円、ニューヨークは5990円、ロンドンは2374円、デュッセルドルフは1893円、ソウルは4256円となっていますから、ちょうど真ん中くらいの位置付けです。しかし契約タイプによっては割高になるケースがあることに加え、日本の携帯電話は料金体系が極めて不透明という特徴があります。特に問題視されているのが、端末と通信サービスをセットにした料金体系です。契約内容をよく読まないと、端末と通信サービスの料金がそれぞれいくらなのか分かりにくくなっています。ちなみに諸外国ではこうした契約は少なく、端末は端末、サービスはサービスで加入するケースが多いというのが実状です。

 閣議決定された電気通信事業法の改正案では、端末購入を条件に通信料を割り引くといったプランを禁じ、端末と通信サービスを完全に分離します。また「2年縛り」といった言葉に代表される、長期契約を解除する際の違約金を極端に高く設定する手法にも制限を加えます。

 今回の法改正によって携帯電話料金の透明性はかなり高まると考えられますが、端末と通信の分離によって直接的に料金が下がるというわけではありません。しかしながらNTTドコモのように、政府の意向を受け入れ、料金の引き下げに前向きな発言をしている企業もありますから、間接的な効果として料金が安くなる可能性もあるでしょう。

 今年の10月には楽天が携帯電話市場に新規参入します。楽天は後発企業ですから、場合によっては思い切った価格を提示してシェア拡大を狙う可能性もあります。少なくとも携帯電話市場の状況が大きく変化することだけは間違いないでしょう。

(The Capital Tribune Japan)